とにかく好きな沢木光太郎氏。
本作は国内に限定された旅行記。
JRなどの冊子などに書かれたエッセイを纏めたもの。
やはり読み始めは短編の寄せ集めなので読み応えがなく物足りない。
字数が制限されたコラムなのでしょうがない。
でもやはり読み進むと沢木氏らしい普通の旅記録ではない面白さがある。
ずっと前から読まなければと思っていた本。
評判が良いミステリーとして読み出したがなかなか難しい読書であった。
いろんな部分での友だちとは何かを突き詰められる感覚。
また親として仕事と子育てとの対比も考えさせられる部分もあり。
主人公のおとなしい幼い子が自己主張する場面は息を飲む部分だった、
開高健氏はベトナム戦争従軍記、小説とノンフィクションを2冊読んだだけだが釣りやキャンプのこと書いた本を読みたいと前から思っていた。
古本屋で見つけたお宝本、1978年初版、82年20刷物。
やはりまず臨場感ある文体にやられる。
ベトナム戦記でもそうだったが作家やライターという立場を超えて躊躇なくどんな人にもぶつかっていく姿が素晴らしい。
今はあまり使わないルポライター気質というか。
しかしまた文体が読み物として魅力にあふれていて読んでて読み進めるのが楽し過ぎる。
同行のカメラマンさんが撮った写真も素晴らしいしガイドや案内してくれた現地の人や日本人会の人、一行の楽しそうな様子も良い。
最後の方は自然の破壊、衰退に言及されているが書かれたのは1978年はるか昔、今はどうなっているのだろうか。
早速視聴。
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トムハンクス、サンドラブロックの名優による両親はもちろん祖父役の俳優さんもすごく良かったが、主人公オスカー役の子が凄かった。
当時まだほとんど俳優としてのキャリアは無かったようだが時に女の子に見える見た目ももちろんセリフや表情が良かった。
もともと精神に不安定なところを持ち父親の悲劇的な死を経験した難しい役。
父親死の直前の留守番電話のことを話すところ、母親に悪態をつくところ。
鍵の秘密を探すという設定は微妙に思うし母親が先回りしていたというのも違和感がある。
が鍵の秘密が父親には直接の関係が無かったことは暗示的だし、たくさんのいろいろな人と会うことで彼が変われるきっかけになったことや祖父との関係を築くことになると考えるとなるほどいい設定、ストーリーだった。
おすすめ。
これはかなり難題で単に文字を最後まで追ったのみ。
でもすごい作品であることは間違いない。
映画を観て答え合わせをしたい。