これも重たい本だった。
1985年に出た本の新訳らしい。
有名な被爆者代表の谷口稜曄さんの半生を第二次大戦時イギリスのパイロットだったタウンゼント氏が書いたノンフィクション。
これだけのことが書けるのは優れた通訳がいたことはもちろん二人が打ち解け長いこと一緒にいたんだろうなと思う。
谷口さんの生い立ちから被爆の様子、さらにその後の悲惨な闘病生活など細かく描写されている。
原爆投下前後の日米両国の政府、軍部それぞれのドタバタ愚かさ残酷さもかなりの量で描かれる。
長崎に住むものとして復興の早さも驚き。
東望の浜から海水浴が福田に移っていたり。
谷口さんが結婚して雲仙に新婚旅行に行ったり子供が生まれたりのエピソードも良い。
いろんな年代の人に読んで貰いたい。