読書記録。

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西の魔女や裏庭で有名な梨木香歩氏。


好きな作家さんだが全く敵わない登れない山のようなイメージの作家さん。


この作品も手強かったがいいか悪いかで言えば素晴らしい作品だと思う。


物書きの主人公が居なくなった愛犬を探すため鈴鹿の山に入り、当地に細々と暮らす人々との話なのだが、最初から天狗や河童が出てきてヤマメの夫婦が営む宿を目指してさらに山に入るなど。


今自分が好きでやってる里山歩きのような美しい描写が続き惹かれる三重や滋賀の山の中。


こんな美しい里山や川や滝が将来湖に沈むというような記述があるが、ダム建設などの計画があるのか。


主人公にも夢うつつの感覚がありそれが本作の魅力にもなっているが、自然や里山や暮らす人々に対するリスペクトがあることが伝わってくる良き作品。